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世の中で一番たやすい事、それは相手に忠告をする事だと誰かは言います。しかし、私はもっと簡単なことは相手を批判することではないかと思います。
そのように相手を批判すれば自分に対する評価が上がると思っています。そして、そばで見ている人も批判する人の方が立派に見えるかもしれません。しかし、この全てが勘違いだということを私たちは忘れてはいけません。単なる勘違いに留まるのではなく、これは高ぶりがその根底に敷かれているということを、私たちは必ず覚えておかなければならないのです。
イエス様がこの地に来られてメッセージをお伝えになった期間はおよそ3年から3年半程度だと神学者たちは見ています。しかし、これは決して長い時間ではありません。今日のこの御言葉は、いわゆる山上の垂訓という言葉の中に含まれている内容ですが、イエス様には、お話すべきこと、伝えたいことが多かったことでしょう。天国に対して地獄について、そして救いについてもお話もされました。ところが、その中でなぜ突然このように「さばくな」、つまり「批判するな」とおっしゃったのでしょうか。時間が余ったのでちょっと時間をつぶすためだったのでしょうか。
いいえ、イエス様はむしろ今、貴重な時間を割いてまでも、このことをおっしゃっているのです。その理由は、これがまさに天国と救いについてのメッセージだからです。
皆さん、批判は高ぶりです。批判は神に栄光を捧げずに自分が栄光を独り占めしようとする心なのです。
それでは、私たちはどうしなければならないのでしょう。私たちは批判するのではなく、批判しようとする私たちの心を制しなければなりません。誰かが私を批判すれば、その批判に立ち向かうのではなく、批判しようとする私自身の高ぶりを退かせなければならないのです。そして、この高ぶりを退ける唯一の方法が愛なのです。
私たちが隣人を愛さずに批判するのは、まさにこの高ぶりのためだという事実を必ず覚えておかなければなりません。
もう批判という昔の人を脱ぎ捨てましょう。憎しみという昔の人を脱ぎ捨てましょう。これは、すべてが高ぶりという誘惑、自分自身が高くなりたいという情欲によって腐敗していく古い人の姿なのです。このようなすべての昔の人の姿を脱ぎ捨て、愛という新しい人、『赦し』という新しい人を着られることを主の御名においてお祈りします。これは単なる勧めではありません。イエス様が十字架につけられ、血を流してまで我々に言ってくださった御言葉なのです。
批判はもうやめましょう。批判の代わりにお互いを愛しましょう。主の中で仲良くしましょう。そして昔の服を脱ぎ捨てて新しい服を着ることでイエス様の弟子として生まれ変わる皆様であらんことを、主の御名においてお祈りいたします。
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