洪(ホン)性弼 牧師
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第一コリント人への手紙　3章10節～15節
10.私は、自分に与えられた神の恵みによって、賢い建築家のように土台を据えました。ほかの人がその上に家を建てるのです。しかし、どのように建てるかは、それぞれが注意しなければなりません。
11.だれも、すでに据えられている土台以外の物を据えることはできないからです。その土台とはイエス・キリストです。
12.だれかがこの土台の上に、金、銀、宝石、木、草、藁で家を建てると、
13.それぞれの働きは明らかになります。「その日」がそれを明るみに出すのです。その日は火とともに現れ、この火が、それぞれの働きがどのようなものかを試すからです。
14.だれかの建てた建物が残れば、その人は報いを受けます。
15.だれかの建てた建物が焼ければ、その人は損害を受けますが、その人自身は火の中をくぐるようにして助かります。

私たちの人生は毎日土台の上に家を建てるようなものです。そして、信仰生活も同じく毎日イエス様という土台の上に家を建てることだと聖書には記されています。しかし、その家がどれほど素晴らしい家なのかを評価する方法が少し変わっています。それは火によって燃やされるというのです。そして、燃え終わったあとに建物が残っていれば報い、つまり褒美がもらえるというのです。では、どうして燃やされるというのでしょうか。それは、神様が私たちの外見ではなくその心の中心をご覧になるからなのです。
ダニエル書3章によるとネブカデネザル王は金で造られた像を建て、その偶像に対してひれ伏して拝むように命令を下し、従わない者は、ただちに火の燃える炉の中に投げ込まれると命じました。しかし、ユダから連れてこられた捕虜であるシャデラク、メシャク、アベデ・ネゴはその金の像を拝みません。彼らは捕虜ではありましたが、王が特別に命じてバビロンの地方を治めさせた、いわゆる王の寵愛を受けたエリートでした。ですが、王の建てた金の像を拝まないと誰かが告げ口をしたのです。これに腹を立てたネブカデネザル王は、即刻彼ら３人を連れてこさせます。そして、あの金の像に対して今、拝んだらそれでよし、無罪放免にしてやる。たった一度でいい。こう言いました。しかし、このような感情を利用するのがまさしくサタンの手口なのです。
イスラエルの民を連れて荒野に行って神様にいけにえを捧げると申し出るモーセに向かってエジプトの王であるパロは言います。よし、お前らを生かせる。だが、決して遠くへ行ってはならない。これはどういう意味でしょうか。イエス様を信じるの？神様を信じるの？よし、信じることはいいとしても、ほどほどにしなさい、ということなのです。
イエス様に向かってサタンがどのように誘惑をしたでしょうか。何度もなんて言わない。たった一度でいい、私をあがめなさい。私を拝みなさい。これがまさしくサタンの手口なのです。
シャデラク、メシャク、アベデ・ネゴに対してもやはり同じでした。一度でいい。あの金の像を拝みなさい。そうすれば助けてやる。すると、彼らは何と言ったでしょうか。このことについて、あなたにお答えする必要はありません。 妥協もしなければ譲歩もしません。私たちの仕える神様が私たちを救い出してくださいます。しかし、もしそうでなくても、自分たちは王が立てた金の像を拝むことはない、ときっぱり断ります。
これに腹を立てたネブカデネザル王は彼らを燃え盛る炉の中に投げ込めと命じました。しかし、炎の中から出てきた彼らの姿は、どうだったでしょう。火は彼らのからだにはききめがなく、その頭の毛も焦げず、上着も以前と変わらず、火のにおいもしなかった、と聖書には書かれています。
目には見えず、耳には聞こえず、手には触れられずとも、私たちが最も苦しい時にイエス様は一緒におられます。私たちが進むべき道を主は知っておられます。私たちが世俗と妥協しながら信仰をないがしろにし、信仰から外れて、いくら必死に生きたところで、ただ疲れるだけで実りのない人生になってしまうのです。裁きの日にみんな燃えてしまって何も残らない人生になってしまうかもしれないのです。
私たちは変わらなければなりません。私たちの信仰が成長し、そして火に耐える信仰にまで大きくなり、あらゆる逆境の中でもイエス様が下さる試練を通過し、素晴らしい信仰の持ち主になられる皆様であらんことをお祈りいたします。

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